壁投射からスクリーン投射に変えると映りはよくなるんでしょうか
プロジェクターの映像用に開発された生地ですので映像に違いは出てきます。
【スクリーン投射】
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【壁投射】
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壁投射からスクリーン投射に変えると間違いなく映りがよくなります。
なぜかというと、壁は、プロジェクターの投射面として作られたわけではないので、スクリーンと比べると、もちろん表面処理も違いますし、色合いも違います。
これが映像に影響を与え、投射してみると壁の模様が映像に映りこんだり、壁の微妙な色の影響で、全体的に黄色っぽい映像になったり、暗い映像になったりと、何らかの影響を与えます。スクリーンは、プロジェクターの投射面用に開発されているので、映像全体が均一に発色するようになっていたり、色合いも偏った色合いにならず自然な色合いが表現できるようになっています。つまり、プロジェクターの投射面として代用できるものと、プロジェクターの投射面専用に開発されたものでは、映り方に違いがでて当然なのです。
文字ばかりで、少しわかりにくいと思うので、どのように違うのかを少しオーバー気味の表現で説明したいと思います。
今回は分かりやすくオーバー気味の表現で説明しますが、実際に壁投射した場合にも少なからずこのような影響が出てきます。
スクリーン投射と壁投射の映りの違い
壁の模様が映る
これは誰でもわかると思いますが壁に模様がある時はもちろんその模様が映ってしまいます。
【正常な映像】 | 【壁の模様が出ている】 | |
なんかところどころ色が変
壁の素材にもよりますが、すべてが均一な色になっていない事があります。壁に手垢がついたり、壁の色に微妙なムラがあったり、日焼けしてしまったりとその理由は様々です。
【正常な映像】 | 【なんか変】 | |
なんか黄色っぽい
これは、壁の日焼けによって起きやすいです。日焼け以外にも白だと思っていた壁がアイボリー系の色だったり、こういう事によって映像が黄色っぽく映る事があります。
【正常な映像】 | 【なんか黄色っぽい】 | |
なんか暗い
壁の素材によっては、光を吸収しやすいものだったり、壁がわからない程度に薄く汚れていたりする事が原因です。
【正常な映像】 | 【なんか暗い】 | |
モアレがでる
壁の目の模様によっては、モアレが発生する事もあります。モアレについては以前の説明を書いた事があるのでモアレについてはこちらをご覧くださいモアレとは
このような感じで、スクリーンと壁では映りが違ってきますが、壁だから見にくいって事はありません。白系の壁であればそれなりに見えると思います。その違いの程度は、壁の素材、壁の汚れの具合、壁を張ってから何年たったかで様々です。
今回は左の写真と右の写真で比べているので、右の写真がかなりおかしく見えますが、右側の写真だけを見ればあまりおかしくなかったりもします。例えば黄色っぽいとか何か暗いとかなんて一枚だけを見たらそこまでおかしいと感じないはずです。しかし比べてみると違いが出るんですけどね。
私がスクリーン屋という事もあってスクリーンを使っていただきたいという気持ちもありますが、上記であるような違いが少なからずでてくるのでスクリーン専門家としてもスクリーンの使用をおススメしたいです。