レンズシフト機能を使って映像高さを計算しよう
前回のレンズシフトの説明では簡単な調整方法を説明しました。
今回はレンズシフトを使用して目的の映像高さとなるよう計算方法を説明しようと思います。
映像高さを計算するためにはまずプロジェクターのレンズシフト率、プロジェクターを設置する天井高さなどを知っておかないと計算ができません。
前回の復習になりますが、レンズシフトとはプロジェクター本体を移動しなくても映像画面の移動ができる機能でしたね。
プロジェクター位置から画面高さを計算してみよう
レンズシフト機能がどうゆうものかわかったところで画面高さを計算してみましょう。最近発売しているホームシアター用プロジェクターのほとんどにレンズシフト機能はついてますが、レンズシフトを使用して移動量(画面の移動幅)というのは機種ごとにそれぞれ変わってきます。
今回はエプソンのEH-TW4500を例に下記設置環境で床から映像下部までの高さを計算してみます。
■設置環境
・天井高さ:250cm
・スクリーンサイズ:100インチ
・設置プロジェクター:EH-TW4500
・天井からプロジェクターレンズまでの距離:40cm
レンズシフトを使わないで映像を写した場合、
=床から映像下部までの距離 147.8cm
という計算となります。
約150cmの高さに映像下部が映ることになるのでソファ等に座って視聴しても相当高くなってしまいますね。
そこで活躍するのがレンズシフト機能です。
エプソン EH-TW4500の仕様表レンズシフト欄を見てみると…「上下96% 左右47%」となっています。
これは上下画面高さに対して96%、左右幅に対して47%移動できるという意味なんですが、パーセントで表示されていて実際にどのくらい移動するのかというのがちょっとわかりにくいですよね。
ワイド画面100インチの画面サイズは幅:2214mm、高さ:1245mmですからレンズシフトを使用して画面を下げられる高さというのは
レンズシフト機能を使わない画面の状態よりレンズ中心から上下に最大119.5cm、左右に104cmの範囲で動かせるとということになります。
(上下左右共に最大にシフトすることはできません。)
よってレンズシフト機能を最大限使った場合は下記のような高さとなります。
となり見やすい位置まで映像が移動できます。
いつもお薦めしている映像高さは
ですので十分目線の高さとなるような映像高さまで調整できますね。
プロジェクター購入前に必ずプロジェクターの取付け天井高さ、レンズシフト量、画面サイズから映像高さが目線の高さに近くなるか、スクリーン面に収まるのかを事前に計算してみてください。