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スクリーンの平面性についておしえてください

カテゴリー: スクリーンについて

スクリーンの平面性の為にスクリーン生地と巻取りパイプに工夫をしています。

スクリーンで、重要な要素の一つでもある「スクリーンの平面性」についてご説明します。

「板のような完璧な平面性」これがスクリーンメーカーの永遠の課題と言われています。
簡単に見えてとても難しい、それが平面性なのです。スクリーンといっても、板ではなく布なので「完璧な平面性」は、難しいのです。

スクリーンの平面性について

板ではなく布である

「完璧な平面性」は、難しいのですが、シアターハウスでは、「完璧な平面性」というものに、少しでも近づけるよう日々、開発、検証を繰り返して少しでも品質がよくなるように努めています。
平面性は、設置環境や、気温などいろんなものが関係してくるのですが、スクリーン生地と、スクリーンを支えている巻取りパイプの二つが特に重要だと考えています。

スクリーン生地
スクリーン生地
巻き取りパイプ
巻き取りパイプ

ではこの二つについて、もう少し詳しく話したいと思います。

スクリーン生地

スクリーン生地

当たり前かもしれませんがスクリーン生地が、もっとも平面性に関係してくる部分です。このスクリーン生地に適してない素材を選ぶと、
生地がのびてたるみによるシワが目立つようになったり、平面性に悪影響を及ぼします。

ご覧になっていただけた方には、わかると思いますが、シアターハウスのスクリーンの素材にガラス繊維を使用しています。ガラス繊維は、状態変化が少なく、ほとんど伸びないという優れた生地なのです。これが普通の生地とスクリーン生地の伸びやすさを比べた結果です。

実験その1 ←重り吊り下げなし
重り吊り下げあり→
実験その2

実験内容は、幅10mmの生地に、重りをぶら下げるという内容です。写真の左側のグレーの生地が、普通の生地、右側がスクリーン生地になっています。重りをぶら下げてみると、やはり普通の生地は、ビローンと伸びてしまいました。スクリーン生地は、重りをぶら下げたら斜めになってしまったので伸びているように見えますが、伸びませんでした。後ろの木目を見て比べるとわかると思います。

そして、重りを外してみたらこのような状態になりました。
実験その3

この実験結果からわかるように一度生地が伸びてしまうと、もとには戻りにくく伸びたときのクセがついてしまうのです。
こういう理由もあって、ガラス繊維を使用した生地を使用しているわけです。

巻き取りパイプ

巻き取りパイプ

電動スクリーンやチェーンスクリーンは、巻き取り型スクリーンとも呼ばれています。巻き取りパイプで大切な事は、パイプがしならないようにする事です。パイプがしなると中央がたるみシワの原因となるからです。
そもそもどのくらいしなるとシワが見えてくるのかというと、2mmとか3mmとかミリ単位の話になります。巻き取り型スクリーンは、構造上パイプを両端でしか支えられず、
肝心の中央部分を支える事ができないので、どれだけ頑丈で太いパイプを使っても、スクリーンは長いものなので、多少なり絶対にしなりがでてしまいます。

画像

ただパイプを太くすればいいのかというと、そういうわけではなく、パイプ自身の重みで、しなりやすくなる場合があります。
そういう事も踏まえて、「重量が重くなりすぎず、スクリーンの重量にも負けない」という事を頭に入れて、パイプの構造を変えたり、厚みを変えたり、直径を変えたり、
どのくらいの大きさのスクリーンに耐えれるのか、多くの実験を繰り返した結果、現在のパイプが出来上がりました。
ただ丸いだけでは、強度が十分にないので、パイプ内に、リブと呼ばれるものをつけました。パイプの中央に向かって伸びている突起物がリブです。
このリブの効果で、ただ太くするよりも、軽量でしなりに強いパイプに仕上がります。

パイプ その1 パイプ その2

そして一箇所だけ、厚みがある部分がわかると思いますが、それも強度を強くする工夫の一つです。このスクリーン用に開発されたパイプは、シアターキューブなどの電動スクリーン、チェーンタイプのスクリーンで使用されてます。
いま現在は、このパイプ意外に、もう一段階太いパイプも使用しています。これは、120インチを超えるような大型のスクリーン向けに使用しています。この二種類のパイプを使って、スクリーンの重量、スクリーン幅に見合ったパイプを選定して使用しているわけです。
またスクリーン生地は、基本的に伸びないので経時変化で平面性が悪くなる事は、ほとんどありません。最初はまったく気がつかなかったのに、使い込むうちに目が肥えてきて多少の「たるみ」に気がつくことがあるようです。
また許容範囲内とと思われるたるみとかシワでもほとんどの人は気にならなくても、中には気になる人がいるのも事実です。巻き取り式の映写スクリーンの場合、平面性はどのメーカーでも永遠の課題ですね。いずれにしても製品購入後、特に気になるというのであれば誠実に対応させて頂きますのでその旨メールor電話にて気軽にご相談ください。

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