林正儀

福岡県出身。工学院大学で電子工学を専攻。その後、電機メーカー勤務を経て、技術系高校の教師というキャリアを持つ。現在、日本工学院専門学校の講師で、音響・ホー ムシアターの授業を受け持つ。教鞭をとっている経験から、初心者向けに難しい話題をやさしく説明するテクニックには特に定評がある。主な著作に「レーザービジョン ディスク入門 AV新時代を拓く」(啓学出版刊)や「ビデオとビデオディスクプレー ヤーの選び方」(音楽之友社刊)がある(これはLDのハードウェアを国内で最初に紹介した本)。自宅視聴室に3管式プロジェクターを常設し、ホームシアター研究のための努力と投資は人一倍。フルート演奏が趣味という一面もある。
ハイビジョン時代のスクリーン選び

フルHDプロジェクターとの相性は非常に良好だ
取材・執筆 林正儀
もしあなたがプロジェクターを買い換えたのに良い画が出ない、と考えているのならばスクリーンの買い換えをお薦めしたい。長年使い込んだスクリーン は、あなたが考えている以上に劣化が進んでいるかもしれない。また、「ハイビジョンに適した」スクリーンがあることもぜひ覚えておこう。
S P E C
生地 シアターマットHD
投射サイズ 100型
ピークゲイン 0.8±10%
スクリーンの昇降 電動タイプ
外形寸法 2343W×120〜1910H×88.5Dmm
重量 約9.0kg
問い合せ先 (株)シアターハウス
TEL 0776-56-0325
URL /

フルHDタイプ液晶プロジェクターとの相性は抜群だ
(写真はパナソニックのTH-AE3000)
向かって右より滑らかな映像を映せる新素材。生地は塩ビで燃やしても有害物質は発生しない。

テレビでは得られない臨場感を十分楽しみたい

プロジェクター映像の素晴らしさは、テレビでは得られない臨場感豊かな大画面にあるわけだが、ここでポイントとなるのが スクリーン選びだ。せっかくプロジェクターが1080pのフルHD仕様であっても、スクリーンの側がおまけでついてくる 80型未満のものや、古い製品であったりすると、その良さを発揮できない。生地が粗いために、映像にモワレという干渉縞が 出るからだ。苦肉の策として、ピントをぼかしてモアレを回避するようなユーザーもいるようだが、精細さが台無し。本末転倒である。

そこでお薦めしたいのが、シアターハウスのフルハイビジョンスクリーン「HD」だ。この生地の特徴は表面に織目がないことに ある。拡大してみても全く織目が見えない。ゆえにドットの干渉が一切なく、本来の緻密で瑞々しさに溢れるハイビジョン映像が味わえる のだ。

そして価格バランスの点からも、30〜40万円クラスのフルHD機とのマッチングが良い。以前同クラスの製品で『オペラ座の怪人』や 『ライラの冒険』等を視聴した際の印象も、画面の隅々まで光のペンが行き届いて実にすがすがしい。十分に沈む暗部の諧調表現や 濁りのない色合いも美しく、CGで描かれた飛行船のテクスチャーなど見事なものだ。今回は平面性が向上。生地全体も20%ほど軽く なっていることも見逃せない。

同シリーズには、リビングシアターに適した「シアターマットHD」と、専用シアタールームむけの「ホワイトマットHD」の 2タイプある。視聴環境にあわせてチョイスすれば良い。各社とも倍速パネルを積んだ新製品が出揃ってきており、マッチングの 良さが期待できる。激戦区のEH-TW4000、TH-AE3000、LP-Z3000などが自信を持って推奨できる組み合わせである。