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2013年9月26日 朝日新聞にシアターハウスが紹介されました

2013年9月26日朝日新聞にシアターハウスが紹介されました!

ニーズに徹し受注生産

大画面のスクリーンでテレビや、映画を自宅でゆったりと楽しみたいー。そんな全国のAVファンから、日々注文が舞い込む。

2001年創業のスクリーンメーカー「シアターハウス」(福井市)は、従業員7人。ネット販売のみで対面販売しない独特の経営スタイルで、年間3億円近くを売り上げている。

朝日新聞

田畑が広がる福井市郊外の住宅街の一画。民家を改装した事務所に入ると、大きなスクリーンが目につく。
「この大きさに慣れたら、やめられませんよ」。吉村明高社長(54)は無邪気に笑う

商品は、プロジェクターで映し出す大型スクリーン。ボタン一つでスクリーンを巻き上げる電動式や、持ち運びできる掛軸式、背面から画像を移す透過型などをそろえる。100インチ、130インチなどの規格品のほか、1センチ単位で指定できる特注品も手がける。

受注生産で、価格は100インチの電動式で約8万~11万円と競合会社より決して安くはないが、月間の販売量は全種類で300~500本にのぼる。

ひけつは徹底した顧客志向だ。注文から1~2日後には出荷し、送料は無料。10年保証付き。傷ついたり、汚れたりしても、商品価格の2割で張り替える。

「フルハイビジョン」「4K」といった高画質の画像に対応するため、織り目をなくしたスクリーンも繊維メーカーと開発。従来品では出てしまう縞模様を解消した。

きめ細やかなサービスが口コミで評判になり、かつて家庭向けが大半だった販売先は会社や学校、結婚式場など法人向けが大半を占めるようになった。吉村社長は「ネットや電話を通じて顧客と直接やり取りしているから、顧客のニーズがわかる」と話す。

吉村社長はもともと機業場の2代目。テレビ技術者として家電メカーに勤務後、38歳の時に継いだ。

しかし、機織りは繊維商社から依頼されたものをひたすら織る。「どんな色に染められ、どんな服になるのか、さっぱりわからない。」消費者に直接売れるものを手がけたいと思うようになった。

転機は2000年。機屋仲間から自宅に招かれ、100インチのスクリーンと出会った。「まるで映画館。すごい」自宅で見たくなり、中古のプロジェクターを購入した。ただ、スクリーンを買う余裕がなく、工房にあった余り布を
使って掛軸状に仕立てた。改良を重ね、ネットオークションに出品してみると、すぐに買い手がついた。

その後も、1本売れては1本作り続けるうち、月に30本も売れた。「これは商売になる」。01年夏、シアターハウスの前身「吉村工学研究所」を設立。2ヶ月後には本業の売上を超え、機屋の看板を下ろした。

いま、40センチほどの近さから投影できる新型プロジェクター向けのスクリーン開発に取り組む。「心にゆとりのない時代だからこそ、生活に潤いを与える製品を手がけていきたい」。吉村社長の一途な思いは、しっかりと顧客の心をつかんでいる。

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